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  • 2014.11.04 Tuesday
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ご主人様、ヤバいです

ゲーム「ロリポップチェーンソー」クリアー!!
もう僕の文章ではお馴染み(知った事か)、ゲームクリエイター須田剛一の作品。
今回僕が一番驚いているのが、このゲームが世間の注目を浴びて、週刊ゲーム売り上げのランキングの4位に輝いた事だ。




これは須田剛一のカルト性を考えるととんでもない快挙だ。それだけ、「ロリポップ」の意匠がポップに特化していたって事だろう。これはこれでファンとしては素直に喜ばしい事だ。
これをいい機会に、私が数年かけてやってきた須田剛一の作品、通称須田ゲーの解説をしていこう。
それぞれ、ゲーム度(ゲームとして楽しいか)、作品世界度(脚本や演出、ビジュアルなどのゲーム性以外の作品の質)、パンク度(いかにぶっ飛んだパンクスピリッツに溢れた作品か)を☆5段階で判定しつつ須田ゲーを紹介する。

ロリポップチェーンソー
ゲーム度   ☆☆☆☆
作品世界度 ☆☆☆
パンク度    ☆☆ 
 


PS3とX−BOX360用ソフト。
最新作。アメリカ青春グラフィティーの象徴的存在、チアガールにチェンソーとゾンビをドッキング!!ありそうでなかった組み合わせ!!須田ゲーにしては珍しい爽快な良作に仕上がった。
アメリカ映画の、とりわけ下世話なジャンルが好きな人間にはジャストミートなんじゃないのか。クリーチャーであるゾンビに全く後ろめたさがないのが、カラッとしてて楽しい。

しかし、アクション的には借り物感が若干強く、馬鹿ゲーなら「ベヨネッタ」、アクションものなら「デビル・メイ・クライ」、ゾンビものなら「デッド・ライジング」などの洋ゲー、などなどの影響を感じさせるが、どれも作品に昇華させていく上では中途半端。もし本作で何かしらの物足りなさを感じたら、上に挙げたゲームやった方がいいんじゃないか。
まあ、でも上記のゲームにない魅力があるのも確かで、その筆頭が主人公ジュリエットのキュートさだろう。そこも含めて、演出としての爽快感をもっと突き詰めていけたら傑作に仕上がったに違いない。

ゾンビが空を飛んでるとか、ラストバトルの仰々しさとか、ゾンビものとしては地味に画期的なアイデアもちょこちょこあったのに、演出が地味過ぎてあんまし楽しめなかった・・・




シャドウ・オブ・ザ・ダムド
ゲーム度   ☆☆
作品世界度 ☆☆☆☆
パンク度    ☆☆☆



PS3とX−BOX360用ソフト。
魔王にさらわれた恋人を救い出す為に、主人公が魔界に乗り出す、というオーソドックスなストーリーラインを持った作品。バイオハザード4の様な、3人称視点と1人称視点の中間っぽいガンシューティング。
ゲーム中の主人公と相棒の漫才的掛け合いや、アクションゲームとしての分量や難易度など、ロリポップチェーンソーとフォーマットが共通している部分が多々あり、ロリポップが陽だとしたら、こちらが陰の作品と言える。

何といっても、このゲームで強烈なのが浅野忠信のへっぽこ声優っぷりだろう。
極めて洋ゲーっぽいオーバーアクションの画に浅野のへろへろ演技が乗っかる様は、笑いを通り越してシュールですらある。まあ、僕は浅野好きだから、ゲームやってる内に「これも味だな」っていう風に見慣れちゃうんだけど。

本作はビジュアルが素晴らしく、クリーチャーのおどろおどろしさやゴシック調のホラー世界が美しい。光と闇のコントラストや、意外に楽しい浅野と我修院達也の掛け合いなど、個人的にはツボな部分もあって、大いに評価したいとこなんだけど、それが全くゲーム性に直結してないんだよな〜。まあ、いつもの事なんだけどね。
闇の中で光を灯す事によって道を切り開いて行く、っていうゲームデザインは非常に面白いし、ストイックなゲームが期待できたが、実際はばかすかマシンガンを撃っていくだけの作業ゲー・・・美点を全く活かしきれてないのは非常に残念。
惜しい作品。




ノーモアヒーローズ  ノーモアヒーローズ2
ゲーム度   ☆☆☆☆
作品世界度 ☆☆☆☆
パンク度    ☆☆☆☆






Wii専用ソフトのシリーズ。ファミリー路線のWiiに、須田ゲーの破天荒ぶりは全くのミスマッチであるが、そこも楽しい。

ライトセイバー(ビームカタナ!!)を携えた殺し屋の主人公が、全米殺し屋ランキングをかけて、個性豊かな殺し屋たちとバトルを繰り広げる本作。PS時代の須田剛一のパンクなテキストと、少年マンガチックな分かりやすいバトルもの要素が上手く混じり合い、とてもポップな内容となっている!!

この作品はアクションに爽快感があって完成度が高い。敵をボタン連打で追いつめ、トドメはリモコンを振ってフィニッシュ!!Wiiのアクションゲームって基本的に常にリモコンコントローラーを振ったりしてなきゃならんから、腕が疲れる!という悩みを解決した画期的な操作方法だ。これはとにかく気持ちが良い。
他にもプロレス技を繰り出したり、鍔迫り合いになったりする時にリモコンを使った様々な操作方法があるので、アクション的にマンネリがないのもポイント高し。地味に画期的だったが、何故か後に続いた作品はない。

個人的には1作目の、街一個をまるまる散策して、アルバイトで金を貯めて、ランキング戦に挑むという形式が好きだったが、イベントが少なくて散漫過ぎたので批判の対象になってた。それを踏まえて2作目は街散策の要素を消したが、これはこれであっさり過ぎて物足りない(笑)。まあ、そこはお好みで。

本作はアクションも然ることながら、個性的過ぎる殺し屋たちの生き様がカッコいい。殺し屋とは何か?各殺し屋がその美学を激突させて火花を散らす様は、バトルものとしてアツいアツい。所々挿入されるトリッキーな演出も単調になりがちな物語をいい具合にかき乱して、他作に比べるとよいスパイスになっている。

ストーリー、アクション、演出、須田ゲーらしいパンクスピリッツ、全てがバランスよく出揃っているので、入門編にはぴったり。




キラー7
ゲーム度   ☆☆☆
作品世界度 ☆☆☆☆☆
パンク度    ☆☆☆☆☆




PS2・GC用ソフト。
現時点での、須田剛一の最高傑作と目される作品。とにかくすべての要素がトンガリまくって、エッジが効き過ぎている。触っただけでケガしそうな問題作。僕が須田剛一というクリエイターを知った作品。

多層人格の殺し屋主人公が人格を切り替えながら、ステージを進んでいくガンアクションという基本設定からしてかなり病んでいるが、こんなのはまだ序の口。
敵ゾンビの攻撃方法が自爆テロだったり、萌え顔の仮面を被った敵スナイパーが超絶に強かったり、顔文字でしゃべる生首がお助けアイテムをくれたり、etc、etc・・・
今まで見た事もない奇想の数々、先が全く読めない謎めいたストーリー展開、ビンビンにトンガリまくったテキスト。かつてゲームで味わった事のない着想の数々に心が震えた!
テーマも、超大国の抱える病理と巨大な権力に翻弄される人間の悲劇を描いていて、当時の「対テロ戦争」に明け暮れて迷走していたアメリカを強烈に皮肉っていて、カッコ良かった。ゲームがここまでエッジの効いた物語を奏でているとは!!

とにかくストーリーが難解な作品で、全ての設定や謎は作中では明らかにはされない。ので、初見ではストーリーが把捉出来なくて、混乱する事請け合い。
2周、3周と繰り返しプレイを重ねていく内に物語の核心がおぼろげに見えてくる・・・そんな仕様。

そういった硬派でマニアックな作風ながら、所々プロレスフレーバーが入っていたり、ぶっ飛んだギャグパートが挟まれていたり(ハンサムマンとか!!)、力んだ気持ちの外し方も絶妙!!ふざけてるんだか、ブチ切れてるんだか!!
それも含め、キャラクター描写とビジュアルはスタイリッシュの一言!病んだハードボイルド世界を、アメコミ調の影を強調したデザインが余すことなく盛り上げてくれる!

で、肝心のゲームとしてはどうなのよ?と、問われると微妙。システムとしては、良くできたガンシューティングなんだけど(バイオの三上真司が一枚噛んでる)、ちょっと単調な印象。所々に散らばる謎解きも簡単だし、すぐ飽きる。
しかし、そんなの全く気にならなくなるぐらいに没入感のある世界観を持った作品である。未だにこのゲームだけで飯三杯はイケる!!

「すべてはパスポートサイズに」



花と太陽と雨と
ゲーム度   ☆☆
作品世界度 ☆☆☆
パンク度    ☆☆☆




PS2用ソフト。後にニンテンドーDSでリメイク。
南国の楽園ロスパス島を舞台に、島民や観光客の出す様々な問題を解いていく、アドベンチャーゲーム。

他の須田ゲーと比べてみてもとりわけコメディー要素が強く、脱力系な雰囲気が味わえる。南国での休暇をテーマにしてるので、特に性急さがないのんびりな雰囲気は、殺伐とした他作とは一線を画している。
特にクラシックの名曲をアレンジした楽曲が非常に素晴らしく、南国気分を盛り上げてくれる。じっくり聞くのが楽しい。が、反面グラフィックは結構ひどいので、あまり目に楽しくない。特にDS版は最悪に近い。スーファミ末期みたいなきちゃないCG。この手落ち感も、また須田ゲーの須田ゲーたる所以である。

軽やかな雰囲気を持ちながらも物語が難解なのは変わらず。核心をブラし続ける飄々としたストーリー展開と主人公(=プレイヤー)を茶化す様な登場キャラのふざけっぷりが印象深い作品。
同じ一日を延々と繰り返し、様々なキャラに目的地までの道順をとおせんぼされてしまうって設定もシュールだが、プロレスラーが廊下でスクワットをやっていて通れない!だとか、ガキんちょが言い放ったメタフィクショナルな言動に慌てふためいたりとか、そんなコントみたいな事やってて、も、やりたい放題。
かように須田剛一の特異なテキストが気楽に楽しめる作品であるが、ゲーム自体はいわゆるおつかいゲーム。謎解き要素もあるが、全ての答えが手持ちのガイドブックに答えが載っているという、親切設計(笑)。おつかいは後半になればなるほど移動距離が増すので、とてつもない作業感だけが募る・・・(そして、制作陣が確信犯的にそれを楽しんでるという・・・)

ちなみに、前作、「シルバー事件」の続編に位置する作品なので、所々意味の分からない用語が出てくるが、元々がトリッキーなテキストなので、さして問題なし!





シルバー事件
ゲーム度   ☆
作品世界度 ☆☆☆☆☆
パンク度    ☆☆☆☆☆



PS専用ソフト。
須田剛一が、須田ゲーが世に認知された作品。
当時流行っていた、サイコサスペンス風味のテキスト主体アドベンチャーだが、謎解き要素や分岐の要素はほぼなく、ゲーム性は相当薄い。
移動速度が死ぬほど遅くて不快すぎる3D移動パート!全く意味のないコマンド選択や視点移動!分岐のない流れ作業でしかないアドベンチャー要素!ゲームとしては欠陥だらけで、正直、プレイするのがつらかった・・・

そういった目に余りまくる欠点をものともせず、本作はカルト的な人気を博し、実際僕もプレイを重ねる内にこの作品にハマっていった。

本作は複雑怪奇な須田ゲーの中でも、群を抜いて難解な作品だ。物語の根底には一つの都市の政治闘争が絡んでいて、それを介して各キャラの思惑が有機的に絡み合い、作品世界を形成している。殺伐で病的ながらも、ポップ性を失わないテキストと、人は何処から来て何処へ行くのか?という哲学的テーマがたまらない魅力を発している。
そんなストーリーラインを楽しむ一助となっているのが、フィルムウィンドウと称された画面構成。テキスト、CGやアニメの動画や、選択肢アイコンなどなど、本作は複数のウィンドウが次々と入れ替わり立ち替わりに表示され、その動的なスタイリッシュ性は、テキストものにありがちな画面の単調さを払拭している。
他にも実写パートなどを駆使したバラエティに溢れた表現手法の採用や、テンポのいい演出も相俟って、10年以上前の作品なのにあまり古さを感じない。(さすがに題材や映像テイストがTVドラマ「ケイゾク」丸出しなのは、時代と言う他ないが)
ゲーム部分の目を覆うような欠陥を補って余りあるほど、「シルバー事件」の魅力は果てしない。


ここまで須田ゲーを延々と紹介してきたので、もうお分かりだろう。このアンバランスさこそが、須田ゲーの魅力であると!!そういった危うい魅力が最も凝縮されているのが、なにを隠そうこのシルバー事件であるのだ。

難解だがトンガッたテキストと、魅力あるキャラクター、スタイリッシュな美術と音楽。それに反して拷問の様なプレイ部分。
そこにはゲームが主で、演出やストーリーやテキストが従の部分、というゲームの大原則に対する鮮やかな反転が見て取れる。
須田ゲーの醍醐味は実はここにある。彼の特異な作家性を全面的に打ち出す為(はたまた天然なのかwww)、ゲーム部分を希釈させている、もしくはゲーム性はおざなりなってしまっているのだ!!
だから、須田ゲーをやる際は、もうゲーム部分を諦めて、彼の作家性を味わう為の入り口として割り切るべきなのであるっっ!!!!
その「諦め」が最も濃い原液として作品に結実しているのがこの「シルバー事件」に他ならない!!

真っ当なゲームユーザーからは全く支持されないであろう、この倒錯した須田ゲーの魅力はゲームの意味自体をも変容させる劇薬にも成り得る。
ゲームとは元々、パソコンオタクが遊びで作りだした暇つぶしの道具に過ぎなかった。それが歴史を重ね、どんどん進化し多様化を極め、とうとう一つの芸術作品にも成り得る可能性が出て来た。
そういった過程で須田剛一の様な「作家」が出て来た事は、歴史の必然なのである。
その歴史的1ページを踏んだ作品、それこそが「シルバー事件」なのだっっ!!




どうです?皆さま、須田ゲー、やりたくなって来たでしょう?え、そんな事ないって?
いやいや、騙されたと思ってやってごらんなさいよ。時間の無駄になるか、人生の一翼を担うほどの大切な作品になるかはあなた次第でありますよ。フフフ。














【オマケ】

ムーンライトシンドローム
ゲーム度   ☆
作品世界度 ☆
パンク度   ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆



PSの名作、「トワイライトシンドローム」の続編と銘打った作品。
心霊ものとして情緒豊かな名作として知られる「トワイライト」世界を、電波系に様変わりさせ、徹底的に破壊しつくした伝説の作品!
ストーリーもクソもない難解なセリフの応酬や、全く意味のない言葉遊び(トリコ仕掛け、「でもやるんだよ!」など、根本敬ワード頻出)が痛い・・・ゲーム性ももちろん皆無!

とにかく擁護の仕様がないくらいにヒドイ笑。が、当時ほとんど新人だった須田がこんな暴挙を働いていたのかと思うと、とんでもなくパンク!!!!!!!!
本当に、本当に興が乗ったらやってみてください。オススメはしませんが。
今回取り上げた作品の中では唯一未クリアー。


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